春分

春分(しゅんぶん)

新暦では3月21日頃
七十二侯では初項「雀始巣」次候「桜始笑」末候「雷乃発声」となりいよいよ本格的な春。春分とは太陽の中心が春分点を通過する日で昼と夜の長さがほぼ等しくなります。

旬の行事

お彼岸(おひがん)
日本独自の先祖供養をする暦日(れきじつ)で雑節の一つ。春分の日を中日(ちゅうにち)とし前後3日、合わせて7日間が「彼岸」という期間を表します。また仏教の言葉で彼岸とは悟りの世界の意味合いを持ち彼岸会という法要が営まれます。もう一つ、もとは日願(ヒガン)と書き豊穣に対する祈りが先祖信仰につながったとする説も有力です。いずれにしても複数の意味合いがこの「彼岸」には込められ今に至るようです。

旬の事柄

催花雨(さいかう)
聞きなれない言葉ですが花が咲くことを促す雨の事。菜種梅雨(なたねづゆ)の語源になったとも言われています。冬場は乾燥しがちな太平洋側も春が近づくとともに雨が降るようになり、植物にとっては芽吹き、農家にとっては恵みの雨になります。

桜前線(さくらぜんせん)
桜(主にソメイヨシノ)の開花予想日を結んだ線の事でマスメディアによる造語。気象庁の言葉では「桜の開花予想の等期日線図」とされていました。なお2010年から予想は民間事業者に任せ気象庁は観測のみをしているそうです。前線は一日に20km程度の速さで北上し列島を桜色に染めていきます。季節の変化を生活の尺度とした日本ならではの季節予報で世界的にも珍しい予報です。

旬菜

明日葉(あしたば)
八丈草(はちじょうそう)の別名があり、伊豆諸島の特産品。本州の房総半島や三浦半島などでも自生している日本固有のセリ科の植物。生命力が非常につよく「葉を摘んでも明日には新しい葉が生える」と言われるほど。野菜としての高い栄養価だけでなく近年は機能性や二酸化炭素吸収などの研究もされています。

旬の料理

うどの皮のきんぴら(うどのかわのきんぴら)
春野菜の代表。うどは皮を厚めにむき、うどの皮と同量のにんじんを使ってきんぴらにすると、お酒はもちろんごはんのおかずにもなりお勧めです。香りが苦手な方は酢水に漬けあく抜きをしてから調理しましょう。

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