二十四節季の10番目の節季、新暦では6月21日頃
七十二侯では初項「乃東枯」次候「菖蒲華」末候「半夏生」となります。北半球では太陽の南中高度が一番高く、北極圏や北欧諸国では太陽が夜になっても沈まない白夜の頃。日本でも昼の時間が最も長い時期です。
旬の行事
夏越しの祓(なつごしのはらえ)
6月30日は半年という節目。この日と大晦日は新たな時期を迎える物忌みの日とされ、「大祓」が行われてきました。6月は「夏越しの祓」大晦日は「年越しの祓」と呼びます。神社などで「茅の輪(ちのわ)」をくぐるのも祓の一つです。
半夏生(はんげしょう)
雑節の一つ、夏至から数えて11日目を半夏生といい、今の暦だと7月2日頃で半夏(はんげ)という植物が生える頃の意味。この日までに田植えを終える農業にとって大事な節目とされています。
旬の事柄
蛍狩り(ほたるがり)
6月の中旬から7月にかけての風物詩。7時~9時くらいの時間、月明かりが少なく風が無い夜に活発に活動するそうです。日本に生息する蛍は幼少時期を水中で過ごし巻貝などを主食とし、綺麗な水、農薬汚染のない小川などに生息するため、環境汚染の目安の一つとなる。明かりは蛍の恋路に邪魔になるのでライトを持たず、ホタルブクロに閉じ込めたりもせず、そっと鑑賞しましょう。
旬菜
枝豆(えだまめ)
ビールの友。大豆(だいず)を若いうちに収穫したものが枝豆。大豆にはあまりないビタミン類や必須アミノ酸が含まれる。枝豆の日本での歴史は意外と古く、奈良時代までさかのぼれるそうです。江戸時代には枝豆屋が売り歩きファーストフード「枝成り豆(枝付き豆)」として親しまれた。
旬の料理
半夏生の料理(はんげしょうのりょうり)
夏至に南瓜を食べるように、地域により半夏生に特定のものを食べる習慣があるようです。有名なのは関西地方の蛸を食べる習慣。田植えが終わり、根がしっかりと大地に根付くようにとの願掛けから始まったとされています。蛸にとってはちょっと迷惑な話ですが7月2日は蛸の日です。