二十四節季の20番目の節季、新暦では11月23日頃
七十二侯では初項「虹蔵不見」次候「朔風払葉」末候「橘始黄」となります。本格的な冬の少し手前、季節の変わり目で「小春」や「時雨」といった言葉が聞かれる時期。
旬の行事
新嘗祭(にいなめさい)
天皇がその年の新穀を宮中で神殿に供え、自らもこれを食し収穫を感謝するとともに、翌年の豊作を祈るという、皇室のもっとも重要な祭儀です。本来は毎年11月の卯の日に行われていましたが、太陽暦採用の際に11月23日と定められ、戦後は「勤労感謝の日」となりました。現代では稀になってきたが新嘗祭が終わってから新米を口にするのが風習である。
旬の事柄
神農祭(しんのうさい)
大阪の薬問屋が並ぶ一角にある少彦神社(すくなひこじんじゃ)は、薬祖神、少彦名命とともに中国の医学の祖、神農氏を祀っている。「神農さん」と呼ばれ親しまれている。この神社で11月22日と23日に行われるのが神農祭。ここで配られる張り子の虎は「神農の虎」といい、文政年間にコレラが流行った時に配った事に由来する。大阪の年中行事はこの祭りで終わる事から「とめの祭り」ともいわれている。
旬菜
椎茸(しいたけ)
長さ1m程度に切った「ほた木」といわれる櫟(くぬぎ)や小楢(こなら)に菌株を植え栽培をする日本を代表するキノコ。うまみ成分を豊富に含むため単なる食材ではなく、出汁となり日本の料理に多大な貢献をしている。旬の時期はフレッシュなものを遠火で焼きパクリと頂くのが美味しい。
旬の料理
扁炉(ピェンロー)
北風に寒さを感じるこの時期は、同時に冬の食材の甘味が増す時期。鍋野菜の代表である白菜も霜があたってから美味しさが増すとされています。白菜を美味しく食べるならピェンローがお勧め、シイタケ、白菜、豚肉、鶏肉、最後に春雨入れごま油で味付けし塩と唐辛子でいただく。白菜の甘味を楽しむ鍋なので余計な食材は入れず〆の雑炊まで、お試しあれ。